***31.dec.2005
休みって何だろうってずっと考えていた。わかった。いつもと違う事をする、ということだ。 全てが断片化していながら、大局的にはずっと途切れないまま、と思いきや、毎日の車中でいろんなところへ心を飛ばす。息が詰まりそうになる前にちょこちょこと呼吸する、短くても浅くても呼吸する術がある。 こういう仕事をしているといわゆる娯楽が娯楽にならない。美術館もコンサートホールもくつろぎの場所ではないし、映画も芝居も。漫画もゲームもネットも、街を歩けば目に映り肌に触れるものすべて。残された息抜きは、料理、ファッション、etc。おいしいもの、香しい香り、上質な眠り…それが、いつもと違うこと。そうか、それが非日常とは、なんと貧しい日常かしらん。
あ、それから友達とぼんやりしたことを話すこと、犬をみること、猫をかわいがること、掃除、植物の世話…ということは、ふつうの生活。
わかった、ふつうの生活の営みすることが「休息」なのだ。それを悟って少し胸が透いた一年のおわりであった。
大晦日の夜、がらがらに空いた道を眺めて宅急便を出しに行き、すっかり初詣を迎える準備が整った八幡様にお参りをし、やはりすきすきの高速道路、光の点を数えながら家路を急ぐ。
どうでもいいおしゃべりや思考停止するような音楽がかかってなければよいが、と思ってつけたFMは今年のお金儲けの総集編。まあ、世事を知るには心地よいサウンドスケープ、ながら、カブ、カブ、と、まあ、お金にギラギラした世の中だこと。 でもさ、早めにリタイヤしなくちゃ出来ないこともあるよね。働くために働くのはよいのだけど、お金の保証のために働くのはあまり健全じゃない。
健全ならいいのさー、っと。除夜の鐘が鳴り響く頃の由比ケ浜は暗くて、ちらちら気にする左手の海は空との境目もみせず洞窟のような闇、それが宇宙。てなことを考えながら、六本木ヒルズからの中継に切り替わったラジオを切って、愛車とともにひた走る。

a day before.....*+*+*+*+*....a day after.....