***24.oct.2005
今日、powerbookを手放した。昔買ったパソコンのことを考えると切なくなる。
それから、ものすごく長い遅れをきたしている仕事のことが頭の中心からすこしはずれたところにどっかりとあって、さいなまれる。
気がかりを抱えながら、夜、ハンドルの切り先を変えて、等々力渓谷の闇をのぞく。
すがたなきせせらぎの音。都会の真ん中にぽっかりと残された闇。地上は環状八号線、昼夜煌煌と明るくひきりなしに車が行き交う国道。陽の光を浴びようと伸び上がった植生。 5-7世紀のものとみられる横穴遺跡。ここが、そもそもだったのだ。暗渠だらけの東京。取り残された渓谷が奇異なのではなく、根こそぎ掘り、埋め、アスファルトで固めた都市が奇異なのだ。 こんなにひっそりとしたサンクチュアリなのに寝泊まりしているらしき人の痕跡はない。一方、新宿の喧噪と煌煌とした灯と車のエンジン音と排気ガスの匂いに寄り添うように段ボールのねぐらを作って休む人たち。 人は、誰かに視られていたいのか、本当の孤独と恐怖を知る人は闇を恐れるのか。あるいはヨギとモギの魔界がそこにつながっているのか。
そんなこと思いつつ、今度は昼間に歩いてみようと思う。
それから、去年のサウンドピクニックを開いた多摩川のガス橋を渡って、少し堤防を歩いてみた。
夜の街を散歩すると、鵜沢祐二『クシー君の夜の散歩』を思い出す。今日のはクシーくんらしい街中ではないけれど。
...a day before.....*+*+*+*+*....a day after.....