***08.jun.2005
東工大・精密工学研究所、佐藤・小池研究室訪問。すずかけ台キャンパスは緑がいっぱい、たんぽぽの黄色い花と白い綿帽子が密生するくさむら、いいなあ。教授、助手、院生の皆さんお世話になりました。
少し早く着いた時間に、図書館で新聞をながめた。1面に、某国の生物兵器テロに備えてこれまで290万人分だったワクチンの備蓄を増やす計画、との文字が。『PLUTO』が始まって休載が頻繁なので週刊誌で読まなくなって少し遠のいていた『20世紀少年』の17巻を2週間くらい前に読んだところで、ワクチン、ワクチンと、、、うまく現実社会を写し取るもんだ。それをいうなら、ここしばらく『火の鳥』を読み返していたから、ほんとに予測された未来を生きてるみたいで、手塚治虫天才!と思ってみるのだが、、、たぶんこの漫画が構想され描画された時代にはそんな危惧に気づいていた人は多くいて、多く発言していて、『百億の昼と千億の夜』に非常に近しい印象を受ける部分が多々ある。僕はコンテクストを研究している訳ではないのでよく知らないが、小説、漫画、いずれも、とても難しいテーマを目に解りやすい方法で示したことにより、現代まで語り継がれることになったのだと思う。表現することの意義、強さを改めて感じる。地底の5大世界の中枢の(まさに)マザー・コンピュータは今やあんなに大げさな筐体ではないけれど、猜疑心から人力を超越した暴力が暴走するプロセスなど、人間の世界は何にも変わってないんだな。そして手塚漫画はあのやわらかく自在な漫画絵でなくちゃ駄目なんだ。中学生のころ手塚治虫の「マンガの描き方」ってバイブルだったもんな。

さて世の中はサッカーのアジア予選のことで持ち切り。当初定まらない感じだった素人顔がいつしか鍛え上げられてどっしりと安定した顔になってる。強い意志にともなう日々を身体に植え込むと引き締まった表情になるものだ。試合に一喜一憂するほどの関心はないけど、人の顔つきが変わってゆくのを観察するのは興味深い。
オルランド、僕の精神はどっちで終わるんだろう。

...a day before.....*+*+*+*+*....a day after.....