***08.may.2005
この一週間で成し遂げたことと言えば、半年間、なんか違う〜と思い続けてきた懸案の家具移動。
どうも違和感があった、胸につっかえていたものがぱらっと落ちた。してみると、半年前以前のレイアウトに似ている。これから改良していくところもぴたっと見えてきた。なまっていたことを、なまけている間には気づきにくい。
母と母代わりの人に電話をする。
ベランダの植物がすくすく元気なのはいいけど、緑のモノトーンなので、別の色の花を、と思ってラベンターの鉢を仲間にした。
そういうときは人間の言葉を話さないものとお話するといいんだよ、と、2年前、ともだちが言った。ベランダの葉っぱを食べていた毛虫の赤ちゃんが、きゅー、と鳴くのを聞いた。ちかくで食べていた別の子がぽろん、と落ちた時。その年の夏、大学帰りの暗い山道、街路灯の下で大きなカブトムシがひっくり返ってもがいていたので指にはわせて歩いていたら、その子も、キイキイと鳴いた。
人間の言葉ばかり聞いていると人間の音声のボリュウムにかき消されて小さな声に気づけなくなる。おとずれの刺激ばかり求めていると、そっと去ってゆくものに気づけなくなる。いつもそんなに敏感では大変、時には鈍感になってみるべきでもあるけれど。
さて、すべて現実的なことを置き去りにして贅沢に過ごしたぶん、これから数時間に10日ぶん位の現実処理を詰め込まねばならない。メリハリつきすぎ、でもこれから一年、二年、もっと長く続くかもしれないざわめきの中で、呼吸を小さく小さく、かすかにしずめる数日があったっていい。それで駄目になっていく過去の続きとしての現実ではなく、これから起きることが現実なのだ、、、といいつつ、仕事的には相当に窮地である。
[The Mirror Of Narcissus―Songs by Guillaume de Machaut]を聞きながら休日のしめくくり。巻き舌も何も外国の昔の言葉は意味から離れてただサウンドとして耳に届く。
「雪は天からの手紙」と中谷博士は記した、それは人間が自然によって啓示されたメンタリティ、にしても、科学者としてのきっちりとした姿勢あってこそ深みを帯びる言葉。あてのない、何十億年もの間の数えきれない雪片の果てに。

...a day before.....*+*+*+*+*.....a day after.....