***04.may.2005
mahala rai bandaというルーマニアのグループの演奏を聴いてきた。この手のジプシー音楽、早けりゃいいってくらいの超絶技法も見物で、いろいろ見てるとむっちゃくちゃ早くて(当たり前かもしれないけど)ちゃんと音楽になってる、すごーい演奏者はいっぱいいるみたい。ジプシーと聞くと、以前ミラノで年端もいかない少女たちにひったくられた時のこと思い出す。いろんなことをね。さて、演奏が始まる前から、踊るぞ〜って感じでみんなが立ち上がりはじめ、演奏が始まるや否や隣にいたおじいさん(ファンキーなリストバンドをいっぱいつけてた)が滅茶軽やかに躍り出てクルクル回ったり足蹴り上げたり、若い若い。気がつくとリストバンドがぴかぴかひかってをる。いいぞーオジサン、と心の中でエールを送る。と同時に、stingのthey dance aloneを内なる聴覚で聴いていた。別に、一人で来て一人で踊ってるから孤独という訳じゃないんだ。ライブハウスもギャラリーも、何だか見に行くことが自己表現もしくはデートの口実みたいに成りうるけれど、ほんとに好きなら一人で行くもんね。誰かと行くとペースをあわせたり楽しんでいるか気を使ったり会話したりして集中できないし。さて当のライブはというと、六本木ヒルズアリーナで屋外っちゃ屋外だけど都会の高層ビルの谷間、PAも控えめなんだかちょっと不満足、そもそもこういう音楽をこういう音楽産業の枠組みの中で供給し受容するというのは、動物園のようだと思った。かつてもそんな違和感を感じてその場にのめり込めない、演奏に問題がある訳じゃないのに音楽が響いてこない、パフォーマンスを外から分析している感じ、を味わったことがある、何だったか思い出せないけど。
久しぶりにヒルズに行ったら「日本におけるドイツ年」のイベントとしてbuddy bearsといって123ヶ国のアーティストによるペインティング熊がいっぱい並んでいて、通りすがりにみんなが見たり写真を撮ったりしていた。かつてロスでは豚、シカゴでは牛、ロチェスターでは馬、のFRPオブジェにさまざまなペインティングが施されて街中に置かれているのを見たことがある。なかなかによいものもあった。2、3年前から日本(東京?)でも同様のイベントをやっていたように覚えているけれど、この熊も手法はそういうこと。一体一体の描き手の気持ちが伝わってきておもしろいんじゃないかな。気に入った作品は購入して一部を寄付することができるみたいだし。
MOTIというインド料理屋さんでカレーを食らう。女同士で食事しているひとが多く、へええ、と思う。ちょっとうらやましくもあり微笑ましくもある。何を話しているんだろう。
戻ってから『パリ・テキサス』を観る。かつてのテレクラの色合い、電話機、マジックミラーの道具立てが会話劇の必然をひきたてる。これと『ホテル・ニューハンプシャー』のあとナターシャ・キンスキを見かけないのだけど、私も映画観るのさぼっているから、はて。おとっつぁんはどうしてるんだろ。『テス』なんかも観ちゃおうか。

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