***23.feb.2005
横浜市美術館へ『デュシャン』を見に行く。1991年に発表した作品を、誰かが(好意的な感じで)「大ガラス」のようだと言った。私は単位と複製による空間の拡張と枠組みについて考えていたのだけど、何かのようだと表されるのはいい気分がしないので、デュシャンを知ろうとした。その名前はひさうちみちお著『嘆きの天使』に登場するもぐらがデッサンしていた「チョコレート粉砕機」くらいしか記憶になく、そう、ほとんど「文脈」に頼る謙虚さを持ち合わせていなかったというか、要するに美術史に無知だったのだ。そんな折にアンリ・マティスの空間を熱く語っていた上司と京都出張の際、BIGIが開催していた『紙の上の仕事』という展覧会を見た。そのうち、気づけばディシャンピアンになっていて、ARTVIVANTのショウケースに並ぶ希少資料をいくつか、えいっと買ってみたり、手にはいる本はだいたい買って無理して読んでみたりして、でもよほどフランス語と当時の作家の日常を囲む事物や空気への知識がないと(アカデミックには)駄目だと悟った。
1994年にChicago,Filladelfia,MoMAを巡る旅をした、、、と話が長くなりそうなので突然ですがここで切り上げます。

...a day before.....*+*+*+*+*.....a day after...