***23.feb.2006
夜、仕事帰りの見慣れたようないつまでたっても馴染みのないような道を走りながらラジオをつける。
一日中、世間と隔離された環境にいてニュースに飢えている、けどなかなか報道番組にであえない。テレビでは終日報道ロールプレイング番組があるのだからラジオにもきっとあるのだろうが。 うちの車はともかくシンプル至上なので、AM/FM、ipodが音源である。だからマメにpodcastingしてこればよいのだが、podcastingコンテンツ作ったりしてる割には自分では、パソコンに一日一回ipodをつなぐ習慣がない無精者である。 カーナビでネットつないで車内でダウンロードすればいいんだろうけど、これがまた、納得いくカーナビという製品がない。 とってつけてるものだから仕方ないけど、どれもこれもとってつけたような。他の車をのぞいてみても、とってつけたようにディスプレイが、インテリアと全く関係なくびよーんと立っていて、カバーかぶせてるのなんか見ると滑稽でたまらない。 地図も何だか、昔のウインドウズの画面みたいな色使いで、うちの車には似合わない。プン。
と思っていたら問題のディスプレイの解決策、サンバイザーにクリップするディスプレイがあるのね、ふうむ、と思っていろいろ検索してたのだけど、ナビの本体だけ買えるの?とかどの本体にでも使えるの?とか、だったらmacminiのディスプレイにも使えないかな、とか 考え始めてタイムアウト。
なのでもう1年半以上、車内のメディア環境は膠着状態、そしてラジオ。
高校生の頃までラジオ・デイズ。はじめて聞く音楽がラジオからやってきたこともしばしば。
夏なんです@はっぴいえんどは烏丸せつ子さんの日の、candy says@velvet undergroundは渋谷陽一さんの日のサウンドストリートで聴いた。
今は、どこにチューンをあわせても私をときめかせる選曲に出会えない。音楽より、人の声を聞いていたいのかもしれない。
「おとずれるものを聴く」ことに徹底した日々を送るようになって久しい。ときめかないのは、私の中で音楽に対する何かが変わったか、終わったのだと思うこともあった。
その耳にしみじみと届くのは、今日の潮をひたすら読み上げていく番組。はじめと終わりを忘れるくらい、淡々と、シロートには微妙な差異としか理解できない数字の羅列を、果てしなく世界の海を旅するかのように、読み上げる。これを重要なソースとして欠かさず聴いている人たちの仕事を想像する。潮風の厳しさ、夜明け前の凍てつく海を思い出す。漁に出たことはありませんが。
で、放送大学を聴く日もあるけど、20時から22時の間に移動する時はJ-waveのカッティング・エッジ→15ミニッツ→ケース・ファイル→トーキョー・ラボラトリあたりが情報飢餓状態をちょっぴり潤す。
この間に「日産ムラーノ」のCMが入る。走りを楽しむためにガソリンがっつがっつ消費するRUVやスポーツカーが市街地で排ガスまき散らすのはエゴの証だと思っているので、この両方を兼ね備えましたとイマドキ誇らしげに宣伝されているムラーノという車には全く興味がないし、CMも赤面ものの気障ったらしさなのだが。 CM曲がね、いかんのですよ、あのギターでこのリフは思わず心がざわめいてしまう。きっとすごく80年代っぽいトーンがあるのだね。
22時、ラジオを切ってシーンとしたまま夜の光の中走る。

...a day before.....*+*+*+*+*....a day after.....