***09.sep.2005
しばらく手をつけられないまま時間が経過してしまっていた設計仕事を仮仕上げした。1日の2/3以上をこれに没頭し手過ごした数年間があったんだなあ、とふと思う。その身体感覚が根本にあるので未だにドラフターで鉛筆の線を引きながら思考を確信していく癖が抜けない。頭の中でドラフターと手を動かして書いている自分をバーチャルに再現しながらそれをパソコンに向かう手に写しとっている、という、何か、自分が記憶を再現するロボットのような奇妙な気分になる。
たぶん、身体感覚から生まれてくるものなのだ。空間の感覚は。本を読んで理論を深めているだけでは、コンピュータできれいな線を仕上げてくるだけでは、空虚なのだ。絵という構造すらもたない空虚な線の組み合わせ。少なくとも、実施設計以前の段階では手で書いた方がいい、コピペなんてできないほうがいい。そのことがなかなか若い人に伝わらない。悪いけど、絵で表現できないものは設計できないよ、逆に言えば、なんでも描ける力が必要なんです、空想力と表現力のバランスなんです。
...a day before.....*+*+*+*+*....a day after.....