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[Lucies]に関する一連の活動
  基本ルーシーFUSE京都展
ストローの集積材[ Lucies ]の発明と科学的研究・学会発表、デザイン開発及び管理、インスタレーション・アートへの展開、エコ・プロジェクト及びワークショップの開発、工房「Lc's factory(ルーシーズ・ファクトリー)」を主宰、など。
受賞歴:2000年 第二回三国トリックアートコンペ入選
マルチプル:オブジェ各種、プリント(リーフレット、ポストカード:empty garden展ver.1,2 / messege展ver.1,2,3,4 / Giral展ver.1、コースター(Lucies Factry Project ver.)
[eternal flower]シリーズ
 
おびただしいちからでなすすべもなく変容してゆく事象のなだれに棹さす試みとしての写真技術。その定着技術にほころびをもって不完全に<解放>することで、あがなえない<絶対時間>という絶望を<定着>する。
“不実の花は永遠の変化に存在する。等しく不在の痕跡に降り積む時間は、その差異を遠くはかなく消し込んでゆく。不在の閾を問う。”
The flower, does not bear a fruit forever, is presence in an eternal change. The time which stacked on the trace of absence equally, reduce a difference distantly and weakly. That phenomenon asks the threshold of perception absent.
マルチプル:プリント(ポストカード:blue / red、ポスター)
最新作は3カ所で展示中
◎2008 年11月17日(土)―29日(土) 巷房階段下@銀座、東京
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◎2008年10月7日(火)―11月22日(土)
Art & History Muaeum of Santa Cruz @Santa Cruz, CA,USA
Sesnon Gallery of U.C.S.C @Santa Cruz, CA,USA
[閾]シリーズ  
加工した角砂糖を屋外に設置し、その土地、場所の気候風土の影響を受容し変容する様を観察することで、知覚の閾を問う装置、としてのインスタレーション・シリーズ(1995年より)。
受賞歴:1999年 第二回岡本太郎記念現代芸術大賞準大賞受賞(現在まで大賞該当なし)
マルチプル:プリント(ポストカード:empty garden展ver.1,2 )
[dimension × distance]シリーズ  
初期(1991年より)は、ガラス板とボルトで無限に増殖可能な単位を設定し内部空間を分割する映像インスタレーションの方法に始まり、後期(1999年以降)は、使用済み磁気テープに内包された時間と空間の記録を実空間をはかる装置として展開する方法でこのタイトルを現前しようと試みている。
受賞歴: 1991年 『 Legend of entertainment』奨励賞(グランプリ候補2組によるリアライズ/奨励賞以上の賞該当なし)
[tel-α]シリーズ  
1997年から3年間、毎秋、山形県新庄市の収穫済の田圃を使った環境楽器インスタレーション。一反100m×30mの田圃2反に1000対余の糸電話をはりめぐらし、平野に飛び交う生活音に重ねて東の山の端から訪れ北の山の端へ去っていく風の巡りが奏でる不思議な音響効果をサラウンドで聞く、サウンド・スケープ作品。これを逆展開した作品として、閉じられた音環境を自分で演奏して聞く、拡張された耳の装置[ p.e.c.p ]がある。
受賞歴:
1997年 『最上環境芸術祭』優秀賞
1998年 『最上環境芸術祭』奨励賞
マルチプル:コンピレーションCD『21世紀精神』収録(2008年4月リリース/名盤レコードあ)
[temperament]シリーズ
 
風と蒸気、私たちの呼吸とそれらを取り巻く空気、というair三態の衝突をひきおこし回転する機械。現バージョンは、高周波の機械音と音なきがごとくの衝突の絶え間ない変化を円光内の影にうつす映像インスタレーション。
[sky & echoes]シリーズ
 
[彷徨]と題して2007年9月10日から開始した、夜と朝の間の空を記録するプロジェクト。背の高い建物に切り取られた都会の夜空と朝空の境目を午前5時30分頃探しに行く。最後の星を見送り、鳥たちが呼応し、大気のtemperamentに意識を運ぶ。
現在blog [xo_ox.days-echoes](http://days-echoes.at.webry.info/)のウエブリシールから閲覧可能。

最新作展示中
◎2008 年11月17日(土)―29日(土) 巷房階段下@銀座、東京
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理解の手引き
keynote
すべてのものは壊れたところで安定する

地面に落ちて砕けた破片は、おだやかで、安堵している
自然の本質が、極小レベルの運動により極大レベルでの変化、変容、変質を引き起こすダイナミズムにあるのだとすれば、すべての現象は崩壊の過程、その刹那であり、それを[ temperament ]な状態、とみる
すなわち、儚さとは、消え行くもののみにあらず、あるかたちを保とうとすること、自然にあがなおうとするものの緊張の刹那にこそ、一層強くたちのぼる気配、といえよう
したがって、意味と物語がまとわりつく前の、ただ刺激としての状態に知覚を留めるという禁欲的な欲望は、ゆえに儚い

なすすべもなく自然の中にいて、わたしたちもまた自然
ひとときのざわめき、でもしずまりかえってからのほうがはるかにながいということを

___ [TAP2005 satellite gallery展リーフレットに寄せるメッセージより]

もうひとつの展示、[ルーシーズ・ファクトリー/ストロー・リサイクル+リターナブル・プロジェクト]は、そんな儚さを埋め込みながら生きられている日常=社会を、小さなことに気がつく小さな市民の小さな力をたくさん集めて認識してみよう、という試みです

___ [TAP2005 satellite gallery展リーフレットに寄せるメッセージより]

科学も芸術も「自然(人間もまた自然の循環系)の理解」という山頂に至る手段であり、その方法を構築する技術(デザイン)は感覚と経験(器官的身体と精神的作用)を道具とします。「作品」とは概念の設置であり実験の経過です。本展での実験が石川県の3月という気候とどのように呼応するのか、しずかにざわめいています。

___ [『Kanazawa eye vol.1 人間へのまなざし』展リーフレットより]

浅く、深く、呼吸する身体に浸滲する、微かな変容の過程を知覚すること。あがなえない力で生起し、またあがないがたく消滅する循環系の自然を理解するために、事象の干渉する臨界に現れる様相を知覚する[ 閾 ]をはかる実験を、最初に構想したこの地で、今ふたたび呼吸するまでの23回の季節の巡りを理解しようとしています。

___ [『Kanazawa eye vol.1 人間へのまなざし』展リーフレット初稿より]

崩壊し消滅していく記憶の断片を(ひととき)とどめるために記述する。
ものごとは距離の端と端にある。
知覚とは差異を検出すること。
人の行為をよりしろに、あなたの器官という閑に降りてくる気配を待つ。
獏として漂う気配をかきわけ、かきわけ、知覚の閾を問う。
絶え間なく、境目のない現象の変容、その速さ、微細さを。
そして、ひとときのざわめき、でも静まり返ってからの時間のほうがはるかにながいということを。

___ [ through your organ 構想メモより]


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